私は40歳の独身会社員で美波さおりと言います。
結婚願望はもちろんあるのですがこの歳になると出会い系サイトを利用しても出会う人はほとんど年下。
婚活パーティーを探しても、私の歳で参加できるパーティーを探すのが一苦労といった状態です。
そんな中で見つけたのが華の会メールでした。
登録は男女とも30歳からのシニア向けの出会い系サイトです。
女性は無料で利用できます。
学生の頃から年上が好きで恋愛対象はいつも先生でした。
この年齢になっても、私はやっぱり若い男の子よりも年上のおじさんに興味があるんですね。
素敵なおじさんとの素敵な出会いを期待しつつ、登録を完了して華の会メールを利用し始めました。
しかしこの華の会メール。
会員数が少ないのか他の大手の出会い系サイトのようにプロフィールを書き込むとすぐに男性からアプローチメッセージが届くということはないようです。
ここは、攻めの姿勢で掲示板で果敢なアプローチを仕掛けました。
年上の男性が好きです。父親より年上でもまったく気にしません。
そんなふうなことを書いたと思います。
すると3人の男性からメッセージが届きました。
びっくりしたのは3人とも60代だった事!
本当にびっくりしました。
かつていくつもの出会い系を利用してきた私ですが60代の男性に出会ったことはありませんでした。
さすがシニア向けの出会い系サイト。
年上好きの私。
60代ならかろうじてストライクゾーンです。
3人のプロフィールを見てみたのですが、Tさんという62歳の男性がなんとなく気にかかりました。
ワインとドライブが好きで、プロフィールの文章からなんとなく大人でオシャレな男性というイメージが漂っていました。
こんなおじさんにエスコートされたら楽しいだろうなというワクワク感がこみあげました。
そこでこのTさんにちょっと興味がありますと、当たり障りのないメッセージを送信しました。
2時間ほどしてTさんから返事が来ていました。
なんと本人の写真付き!
大沢たかおがもう少し歳をとったらこんな感じになるのかな? という風貌の素敵なおじさま!
携帯へのメールアドレスも書いてありました。
男性はメッセージを送るのに有料のポイントが必要なのは知っていたので、メインでは使っていないメールアドレスを教えてTさんとのやりとりを開始しました。。。
関連ページ:高齢者が出会い系サイトや婚活サイトで出会えるのか?一番良いサイトはどこ?
エンジニア?!深センへの出張?!
しかし、うっかりしたことに私はメールの署名に本名を登録していたんです。
いきなり美波さおりという本名をTさんにさらしてしまいました・・・。
返信には 「みなみさおりさんというんですね。 若い時は南沙織のファンでした。 またみなみさおりに恋をしそうです」 とありました。
なんだか分かりませんが、少しだけ胸がキュンとしてしまいました。
軽くお互いの自己紹介を済ませ雑談のやりとりをするようになりました。
仕事の話になった時に「今週の水曜日に中国の深センに出張なんです。」と軽い世間話のように語るTさん。
そこで私の気持ちはグラっと揺れました。
「深センといえば中国のシリコンバレーって言われてる場所じゃないですか?!もしかして最先端のITのお仕事でもされてるんですか?!。」
つい反射的にそんなメッセージを返してしまいました。
「ただのエンジニアですよ。」
冷静なTさん。
もしかしたらとてつもなく理想的な人に巡り会ってしまったのかもしれません。。。
62歳純情炸裂!
しかし、そんな会話を交わした翌日から、Tさんが豹変してしまったんです。
「今すぐにでもさおりさんに会いに行きたいです。」
「僕の頭の中はさおりさんのことでいっぱい。」
そんな言葉をしきりに連発するようになりました。
Tさんは62歳のバツイチなんですが、まるで中学生の男の子のような幼げな求愛の言葉をささやくようになっていました。
Tさんにとってはあまりにも久々の恋愛のチャンスだったのでしょうか?
とてもバツイチで女性経験豊富な男性の反応とは思えません。。
まるで、初恋の女性に初めての恋をした胸の内を打ち明けるかのようなストレートな気持ちを綴ったメールが1時間おきに届きます。
Tさんがちゃんと仕事をできているのか不安になってしまうほどでした。
朝起きると「夢の中でさおりさんと添い寝してた!」というメッセージが届いていました。
生意気にもなだめてみましたが・・・
もはやTさんは我を忘れてまだ会ったこともない私にぞっこんのようでした。
「明日にでも飲みに行こう!」
「とにかく今すぐに会いたい!」
そこで私はTさんに「Tさん、ちょっと舞い上がりすぎてます。もうちょっと冷静になってお互いを理解してみませんか?まだ会うには早すぎます。」 というメッセージを送りました。
するとTさんから「すみません。舞い上がってみっともない姿を晒してしまいました。」という返事が来ました。
その後はぱったりTさんからメッセージが届くことはありませんでした。
結局会うことなく終わってしまいました
そのままメッセージは途切れてしまい私とTさんの関係はそれっきりでした。
私が舞い上がったTさんをなだめたあとなぜTさんはメッセージをくれなくなったのでしょうか?
男としてのプライドが傷ついてしまったのでしょうか?
そんなプライドさえなければまだメッセージの交換を続けて素敵な恋に発展した可能性だってあったんです。
Tさんが舞い上がってしまった時は多少引いてしまいましたがそれでもこの人との恋愛は可能だと思っていました。
私の対応がまずかったのかもしれません。
男女の駆け引きって本当に微妙で繊細なんだなと改めて思い知らされました。
そもそも、お父さんくらいの年齢の男性でも恋する気持ちは10代の男の子と変わらないんだなぁという事実にびっくりしています。
今回の敗因は、熱く燃え上がるTさんに対して冷静すぎた私の態度が失礼だったのかな?と、少し後悔してしまいました。
もうちょっと男心をよく観察して丁寧に扱いながら次の出会いのチャンスこそはものにします!
以上です。